DMMモバイルは月額料金がとにかく安く、業界最安値基準となっていることが特徴の格安SIMである。
月額料金がただ安いだけではなく、便利なオプションや端末販売など、サービス内容自体もとても充実している豪華な格安SIMだ。基本的には、メリットが豊富である。
しかし、メリットしかないわけではない。契約にあたり、注意しておきたいポイントもいくつかある。
今回はあえて、DMMモバイルのデメリットに注目して解説していきたい。契約を検討している人は、デメリットについてもしっかり目を向けるのが大事だ。
DMMモバイルの、料金・サービスにおけるデメリット
まずは料金やサービス面での気になる点をチェックしていこう。
DMMモバイルは料金が安い格安SIMだが、料金についても注意したいポイントがある。
月額料金は業界最安値クラスだが、本当に最安値とは限らない
DMMモバイル最大の注意点は、DMMモバイルの月額料金が必ずしも最安値とは限らないことだ。
DMMモバイルはこれまでに細かく月額料金を修正していて、基本的にはどのプランの利用料金も安価である。
しかしよく見てみると、部分的にはDMMモバイル以上に安いプランを提供している格安SIMもないわけではない。
例えばDMMモバイルでは、通信速度が200kbpsの「ライトプラン」がデータSIMだと月額440円(税抜)、通話SIMは1,140円(税抜)で提供されている。
しかしロケットモバイルなら、同様の内容である「神プラン」をデータSIMなら月額298円(税抜)、通話SIMは948円(税抜)で提供している。
またDMMモバイルの3GBプラン通話SIMは1,500円(税抜)と非常に安価だが、イオンモバイルなら1GB多い4GBプランを1,580円(税抜)で展開している。
このように、DMMモバイルよりも部分的に安価な格安SIMはないわけではない。
毎月自由にプランを変更するならどのプランも概ね最安値クラスのDMMモバイルを選んでおいた方が良いが、特定の通信量以外選ばないなら他の格安SIMもチェックしておくことをおすすめする。
1~7GBまでのシェアコースは割高
DMMモバイルでは、1~7GBというそこまで容量が大きくないプランでも通信量シェアを利用できる。これ自体はメリットだ。
しかしながら7GBまでのプランで通信量をシェアすると、「SIM追加料」というシステムがあるため料金は割高になる。
一応7GBまでも選択肢として用意されているが、基本的には8GB以上のプランでシェアコースを使うこととなるだろう。
30GBプランが用意されていないのは残念
DMMモバイルには最大20GBまでのプランしか用意されていない。残念ながら、30GBプランは選択不可能だ。
IIJmio、楽天モバイル、mineo、OCNモバイルONE、BIGLOBE SIMなど、多くの格安SIMでは30GBプランを選ぶこともできる。
しかしDMMモバイルでは、選択できない。これはデメリットとして挙げられるだろう。
低速モード利用時の通信量制限に注意が必要
DMMモバイルでは、低速モードを利用できる。アプリから通信量を200kbpsに切り替えれば、高速通信で契約しているデータ容量を消費せずに済むのは嬉しいポイントだ。
ただし、低速モード利用時はある制限がある。
直近3日間に366MB以上低速で通信した場合、低速通信時の通信速度が制限されてしまうのだ。
つまりDMMモバイルではmineoなどのように延々低速モードを使っていられるわけではないことに、注意が必要となるだろう。
SNSフリーオプションは、1GBプランやライトプランで契約できない
DMMモバイルではSNSフリーオプションを契約できる。これは契約することで、
・LINE
・Twitter
・Facebook
・Messenger
・Instagram
これらのサービス利用時の通信量が消費されなくなるしくみだ。
ただしSNSフリーオプションは、3GB以上のプランを選んだときにしか適用できないのが大きなデメリットである。
LINEモバイルでは同様のサービスを、3GB以上のプランで契約した際にのみ受けられる。
DMMモバイルのSNSフリーオプションも3GB以上のプランを契約した際にしか契約できないので、これでは差がMessengerが対応しているかどうかくらいしかない。
どうせなら、ライトプランや1GBプランでもSNSフリーオプションを契約できた方が嬉しいと感じられた。
SNSフリーオプションを契約すると料金が若干割高になる
SNSフリーオプションをDMMモバイルで契約すると、月額料金が+250円(税抜)になる。
ここでチェックしておきたいのが、LINEモバイルとの月額料金の差だ。
LINEモバイルでは、各種SNSに対応したコミュニケーションフリープランの3GBが月額1,690円(税抜)で展開されている。
DMMモバイルの3GBプランは月額1,500円(税抜)と非常に安価だが、SNSフリーオプションを適用すると月額1,750円(税抜)。
つまり月額料金は、LINEモバイルの同等のプランより60円も高くなってしまう。これは大きなデメリットと言えるのではないだろうか。
一応、Messengerもフリー対象だったりDMMモバイルなら低速モードが使えたりなどの差はある。しかし料金的には、DMMモバイルの「業界最安値」という旨みが消えてしまうのだ。
SNSフリーオプションは便利ではあるが、DMMモバイルのメリットを打ち消す可能性も秘めていることに注意しよう。
通話SIMの最低利用期間は最大13ヶ月間とやや長め
DMMモバイルで通話SIMを契約した場合、最低利用期間は「利用開始日の翌月1日から12ヶ月間」に設定されている。
つまり最大で13ヶ月間の最低利用期間が生じることとなる。これもまた、要注意ポイントだ。
ドコモなどのキャリアやUQモバイル(ぴったりプラン・おしゃべりプラン)・Y!mobileに比べれば短い期間だが、それでも1年以上というのは格安SIMの中でも長めである。
DMMモバイルに乗り換える際は、長めの最低利用期間について納得したうえで契約を行うことが大事である。
DMMモバイルの通信速度は不安定
DMMモバイルに限った話ではないのだが、通信速度の不安定さには注意が必要だ。
DMMモバイルは利用者が多くなる、平日のお昼や夜などの時間帯に回線が混雑して速度が低下してしまいがちである。
これはDMMモバイルがドコモから回線帯域の一部を借りて運営しているためだ。すべての回線帯域を使えるわけではない関係上、回線が混雑しやすいのはやむを得ない。
DMMモバイルを契約する場合は、速度に対してある程度の妥協が必要となってくることに注意しよう。
ポイントをもらえるのは大きなメリットだが、有効期限に注意!
DMMモバイルでは、利用料金の10%もの金額分ポイントが還元される。これはただでさえ月額料金が安いので、太っ腹なサービスだ。
ただし、ポイントは発行から3ヶ月間という有効期限がある。うっかりしているとポイントを失効してしまうことに注意が必要となるだろう。
DMMモバイルの、端末セット購入時のデメリット・注意点
DMMモバイルでは、様々な端末をセット購入できる。しかし端末セット購入の際も、気をつけたい注意点がある。
いずれもデメリットと言い切ってしまえるほど厳しい弱点ではないのだが、こちらも合わせてチェックしておくことをおすすめする。
割引は値下げではなくポイント還元なこともある
DMMモバイルでは、端末をセット購入する際に端末によってはセール等で割引も適用可能となっている。
しかし割引は、値下げではなくポイント還元として行われることもある。ポイントでなく現金で値引きを適用したい場合は、要注意だ。
中には分割購入を選べない端末もある
DMMモバイルで販売されている端末の中には、数は多くないが分割購入を選べないものもある。
購入する段階になって分割購入が選べず焦ってしまうことは避けたい。しっかり端末紹介ページを確認しておこう。
特定のカラーが品切れになることも多い
DMMモバイルでは多数の端末が取りそろえられているが、中には特定のカラーが品切れになっているものもある。
DMMモバイルを契約する際は、カラーのラインナップについても確認しておくのが大事である。
まとめ
今回は、DMMモバイルのデメリットを紹介した。
DMMモバイルは月額料金が非常に安価な格安SIMだが、プランやオプションの適用によっては他社の方が安くなることもあるので注意が必要となるだろう。
今回紹介した様々なデメリットも踏まえつつ、DMMモバイルを検討してみてはどうだろうか。